「としまえんのチケットを買ってきて。」
春休み。5年生になる長女が、友だち同士でとしまえんに行くらしい。妻に言われるがままに子ども用チケット4枚を練馬駅前まで買いに行ってきた。
「チケット買ってきたよ。」
「ありがとう。」
「ところで、誰と行くの?」
「クラスの友だち。男の子2人と、女の子1人。」
「ふ〜ん。」
少しひっかかりを残しながらも、友だち同士の遠足のようなものと自分に言い聞かせ、細かいことを聞かない広い心をもった父親ぶりを演じる。数日後。
「大人用チケットを1枚追加購入してほしい。」
妻に言われ、わけを聞いたら、
「男の子のお母さんが、子どもだけで行かすのはだめだ、ということになり、中止しようとしたら、男の子がどうしても行きたいと言うので、私が付いて行くことになったの。」
妻が付いていく安心感と、男の子の執着心に対する不安が混ざり合う。
「どうしてもとしまえんに行きたいのか、どうしてもうちの娘と行きたいのか。」
変な詮索をしてしまう。しかし、ここでも寛大な父親を見せたいので、妻と娘にはあえて何も聞かない。
としまえんへの遠足を終えた数日後、食卓で子どもたちに何気なく聞いてみた。
「お前たちは・・・好きな人とかいるのか?」
「・・・いないよ」
娘が真顔で答える。妻も、
「この子たちは、いないよ。」
しかし、私は知っている。子どもは本当のことを言わないってことも・・・。
「みんなは好きな人がいても、親には言うの?」
「先生、言うわけないじゃん!親には好きな人がいても絶対に言わない。特にお父さんにはね!」
と、Culeafの子ども達から教えてもらっていたのだ。
恋愛はさておいても、親には言えないことが増えてくる高学年。友達関係、いじめ、勉強の悩み、せめてCuleafの先生としては、親に言えない話も聞かせてもらえる存在でいたい。
しかし、親も子どもに聞きにくくなってくることも増えてくるのだなとも感じる今日この頃です。
Culeafまつい
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