2020.9「肉まん」byまつい

新しいチームに入会し、友達や先輩とも仲良くなり、順調にミニバス生活を送る次男。練習場所が我が家から車で20分〜30分かかるので、週末の送迎を私か妻が分担して行っています。

「じゃあ、また後で迎えにくるね。」

先日の日曜日、そんな日常的な会話を交わし14時半に練習会場に私が車で送り、一旦帰宅。

「帰りも俺が迎えに行くよ。」

妻にそう伝えたので、妻は下の子たちを連れて公園へ。上の2人は自分の部屋でテスト勉強。私は久々の1人の時間を、暇をつぶすようにリビングで過ごした。

17時半になり、トイレを済ませて迎えに出ようとトイレに入り、壁にかけてある予定表を見て顔が青ざめた。次男の練習時間が「14時半〜17時」と書いてある。言葉を失うとはこういう時だ。自分の確認ミスに気づき、慌てて車に乗る。次男に連絡を取りたいが携帯を持たせていない。すでに練習が終わり30分も経過している。

「その場にじっと待ってくれているだろうか・・・。」

いろいろ不安になりコーチに連絡するも、すでに現地から離れていて、誰も現地にはいない。現地に急ぐが、道路は連休の影響で渋滞。申し訳ない気持ちと、不安な気持ちを抑えながら冷静にハンドルを握り、ようやく薄暗くなった体育館に近づいた。車のヘッドライトをパッシングして合図を出し、遠くで手をあげる次男を確認し、胸を撫で下ろした。どんな感情をぶちまけられても受け止めて謝ろうと、スライドドアを開けた。

「本当に、申し訳ない!!」

普段、次男に謝ることはあまりない私も、今回ばかりは平謝りしかない。

「お父さん・・・。今日ね、練習17時までだったんだよ。」

怒るどころか、ハニカミながらゆったりと入ってきた。

「そうなんだよ!お父さんの確認ミスだわ!ごめん!」

「大丈夫!きっとお父さんが時間を間違えていると思ったので、ジョギングして待っていた!」

なんと、たくましく、そして優しく育ったものかと感心した。私が小学5年生だったら間違いなく親に感情をぶちまけていた。

「お父さんが200%悪い。お詫びに何でも好きなものを買ってあげる。」

「え!いいの!!」

「じゃあ、コンビニの肉まん食べたい!」

帰り道、コンビニに立ち寄り、普段買ってもらえない肉まんを車の中でほおばる。

帰宅するときには、むしろ今日は得したような顔をして、

「ありがとうございました!」

と車を降りて家に入っていった。

 

肉まんに救われた1日でした。

Culeaf まつい