2020.12「どろん」byまつい

「お父さ~ん!斗哉が公園でドローンを飛ばしてなくしたみたいだよ。それで斗哉は探すのを諦めて、お母さんだけが探しているみたいだわ。」
1Fのリビングでうとうとと昼寝をしていたら、2Fにいた長男が「あいつ、やりよった!」と言わんばかりに声をかけてきた。妻から長男に連絡があったのだろう。

今年もサンタさんへの手紙をクリスマス直前に、私の反対に従い任天堂スイッチから「こわれにくいドローンをください!」に変更していた次男斗哉。どうやら屋外ではやらないようにと説明書にもあり、妻と長男からの注意もあったようなのだが、友達に見せたい気持ちが上回ったのでしょう。近くの公園で友達と飛ばして遊んでいたそうです。ところが、突然、風に流されたのか、コントロールが効かなくなり、どこかに飛んでいったそうです。

私も公園を探そうと現場に向かいました。次男は姿を消していて、妻と下の子2人と合流し、4人で捜索を続けましたが、なかなか見つかりません。こんな状況で次男はどこで何をしているのだろうと、友達の家まで行き、庭を覗くと楽しそうにケラケラと笑いながら工作を楽しんでいる。
「斗哉!何をしているんだ?!」
「ドローンを屋外で飛ばしたらどんな危険があるのかわかっているのか!?」
「おまえ1人で、もう一度探してこい!」
私の威圧に、周りの5年生も気を使ったのか、斗哉の後に付いてきて、
「ぼくたちも一緒にやっていたので・・・」
と、再度ドローン捜索が始まりました。友達のお母さんもその後から追いかけてきてくれて、事情を伺うことができました。どうやら近所の家に入ってしまっている可能性もあるとのこと、近所の家に「ドローンが見つかったら電話をください」と手紙を書くように次男に提案までしてくださったようです。しかし、それにも関わらず次男は「それはめんどくさいので・・・」と断ったようです。
夕方のチャイムがなるまで皆で探しましたが、ドローンは見つからず捜査終了。

「お前は2つの大きな過ちを犯した。1つ目は屋外で飛ばしてはいけないものを飛ばし、人や物に危害を加えているかもしれない。2つ目は、友達のお母さんからの貴重な提案を感謝の気持ちで受け入れなかったことだ!そして、友達の年末の楽しい時間を壊してしまったことも反省すべきだ。」
友達の前ではこらえていた涙が帰宅突中には溢れ出ていました。
消えたドローンは残念ですし、何も危害がなければいいですが、それ以上の学びがこの失敗から得られていたらと願います。子どもは失敗して学んでいきます。いつまで失敗し続けるかもわかりません。親も持久力勝負ですし、叱るには体力も愛情もいります。しかし、常になぜダメなのかを伝え続けて全力で叱れなければいけません。

次男は帰宅してすぐに手紙を書いて、それをコピーし、現場近くの家に配りに行っていました。
どろんと消えたクリスマスプレゼント、何事もなく無事に戻ってくれることを願います。
サンタさんへの願いが叶っているなら、壊れていないはずです。

Culeaf まつい