過去コラム

2021.8「自分で決めろ!」まつい穣

先日、息子のミニバスチームが中学校と試合すると聞いたので少し様子を観てきました。
「何回、シュート外すんだよー!」
「いい加減にシュート決めてくれよ!」
「今のはパスじゃなくシュートだろ!」
学校の敷地に入るなり、相手のチーム顧問の怒号が体育館から漏れてくる。体育館を覗くと、叱られた子どもが萎縮しているのがわかる。萎縮し迷いが生じてシュートをまた外す。そしてまた叱られる。最悪の無限ループである。

私も中学高校とバスケをしていたので顧問の怒号がメンタルにどう影響するかは痛いほどわかります。きっと顧問の先生もわかっているはずだが感情を抑えきれないのでしょう。
シュートを決めたい、外したくないのは子どもにとっても当然のこと。試合でシュートを決められないのは、その子にとって練習が不足していて、その子の能力がまだそこまで達していないだけなのです。シュートが入らないことはむしろ自分の指導を恥ずべきことかもしれません。だからシュートを決めないことを叱ってはいけないのです。そもそも学校の先生でもある立場の人が感情を抑えきれず発言しているのであれば、そこにも課題があります。

先日、バスケクラブZEGRAの森本コーチからの話。
「バスケの試合中に、“こうすべきだ!”というのは実はあまりないのです。パスをすべきか、シュートを打つべきか、ドリブルすべきか、自分で決断する力をもつことが大切です。」

ある研究結果では人間の幸福度は「所得」より「自己決定」の方が影響力が大きいと言われています。自分で決めたものを食べる、着る、行動することが、お金より幸せに影響すると。毎日、食べるもの、着るもの、行動が決められている人生は誰もが不幸ですよね。
いまスポーツ選手の中でも指示行動漬けになり、社会に出たときに何も自分で決めらない人が多くいるようです。
何のためにスポーツで汗を流しますか?金メダルと取るため?プロになるため?優勝するため?試合に勝つため?健康のため?そもそもそれも自分で決めるべきことです。

中学生~社会人までバスケの指導に関わっている森本コーチだからこそ感じるものもあるのでしょう。
「決断力のある子に育てる!」
ZEGRAのコンセプト。そこに怒号は邪魔でしかない。

自分でのシュートを決める選手も、そうやって育てていくべきでしょう。
私の夢の一つでもあったバスケクラブ、Culeafグループのプライドにかけて最高のバスケクラブにします。応援よろしくお願いします!

Culeafまつい

2021.6「特等席」まつい穣

「今日、俺は特等席に座ったんだよ!」
「ずっと窓の外を見ながら授業を受けていた!」
三男のクラスには特等席があるらしく、そこには選ばれし者が座れるらしい。
特等席は先生の目の前にあり、しかも外の景色が見られるようだ。
別の日、
「今日は、○○くんが特等席に呼ばれたんだよー!あいつは2回目!」
楽しそうに話す三男。どうやら、特等席は日替わりのようだ。
詳しい話を、三男やその友達たちに聞くと、
「この前は算数の授業で、『それ、わかった~!』と大きな声で言っただけで、首根っこ掴まれて、廊下に出されたよ~。」
「その前は、○○くんが大きな声出しただけで廊下に出されていた!」

今の時代でも、廊下に出させるという昭和な指導もあるものなのだと、明るく話をする2年生たちの話を半分面白くも思うが、くりーふでは「できた!」と大きな声で言うことは良いことでもあり、教師としては喜ばしいもの。しかし30人クラスの学校では「できた!」と達成感を大声で表現することも迷惑になるので許されないようだ。

話は変わるが、中学校のバスケ部では、ようやく3年生の引退大会でもある総合体育大会が行われた。コロナ禍、この世代は練習試合すらほぼ出来ておらず、生徒たちからすると念願の試合であり、思い出に残る大会。しかし、ある中学校の男子バスケ部員数名が、控室で食事が禁じられていたのに食事をしてしまい、1、2回戦出場禁止を命じられたようです。3回戦は勝敗がかかったためか、途中出場できた様ですが、何とも残念な大会スタートになりました。

どの時代にも罰があるものですし、罰の種によってはあってよいと思う。しかし、その種類が“廊下に立たせる”、“前を向かない”、“出場させない”という授業や試合という本質の機会を取り上げるというものはどうかと思う。先生の決めたルールの基準はさておき、罰を与えないと教育ができない指導力にも疑問が残る。
食事を禁じられた場所で、食事をしたことはいけないことです。ルールを守らず大きな声で「できた!」ということも悪いのかもしれない。でも、そこは説教で子どもたちを反省させて教育してほしい。廊下に立つと授業そのものを受けられないわけであって、せめて授業に参加しながら受けられる罰はないものかと思う。

Culeafまつい

2021.5 知っておくべき社会科講座「BEKISYA」中桐

先月は「JIJIDOKU」の一幕を書いたので、今月は「BEKISYA」の様子をご紹介します。

知っておくべき社会科講座「BEKISYA」は、学校や塾では教えきれないけど、知っておかないと物事の「原理・原則」が理解できない内容を扱い、より深く物事を追究し、そこからの発展的思考力を鍛える講座です。この4・5月は「日本地理」を、日本誕生の 歴史から、山・川などの地形、そして、気候について深く学びました。

授業は、小4から中学生までと幅広い年齢の子が受講しているので、中学生には簡単すぎるのでは?と思うかもしれませんが、全くそんなことはなく、全員が 興味津々で「そうだったのか」と納得の顔をしながら受講してくれています。

「JIJIDOKU」・「BEKISYA」両方の授業をして いていつも思うのが「子ども達の吸収力はすごい!!」です。子ども達が興味をもったことに出し惜しみはいけません。納得するまでどんどん求める知識を与えていく。これが「知的好奇心」を育てることであり、「賢い頭」を育てる方法なのです。(中桐)

2021.5「スポーツセンスを開花させよう!」まつい穣

スポーツクラブを創業して7年が経ちました。
2013年、くりーふを創業した半年後、ある友人から
「紹介したい人がいる!」
と連絡があり、数日後に江古田で紹介を受けたのが梅本。渡された名刺は目付きの鋭い顔写真が付いていて、いかにも『ボクサーとして戦っています!』というものでした。しかし、食事をしながら数分で彼の本当の目はとても優しく、性格も真っ直ぐで熱く、子どもの指導に向いていることがわかりました。
「子ども向けのスポーツクラブをやってみないか!?」
チャレンジ意欲の高い梅本と意気投合するのに時間はかかりませんでした。
江古田の聖書キリスト教会4Fをお借りし、2014年6月にスタートしたスポーツクラブ。当初、私も梅本のアシスタントに入り、授業後は毎週のように江古田の駅前にある定食屋で、
「あのプログラムはこうしたほうが効果高くない?!」
「もっとこうしたほうが楽しいよ!」
と、1日のプログラムを振り返り、改善を繰り返していました。
「スポーツセンスを開花させよう!」
このキャッチフレーズは、どんな子でも運動神経を伸ばせる自信ができたこと、
「僕は運動神経が悪いんだ。」
と諦めていた子たちに、スポーツを好きになってもらいたいという思いから生み出されました。SPAMOは鉄棒や跳び箱、マット運動に特化した体操教室とは違い、足を速くするとこや、球技を上手くすることもできます。
SPAMOで身体の正しい動かし方を学び、運動神経を伸ばし、自分の好きな競技を見つけてほしい。これが我々スタッフの思いです。また、SPAMOのよいところは、梅本と桃が日々「よりよく」をモットーにプログラムの改善を繰り返しているところです。決められたプログラムを実施する大手スポーツクラブとは違い、自分たちで子どもたちに合わせてプログラムを改善していく熱い思いがきっと子どもたちにも伝わっているのだと思います。
これからもSPAMOの進化にご期待ください!

Culeafまつい

2021.4「新学年スタート!」中桐義博

いよいよ4月から新学年がスタートします。子どもたちにとってはお正月よりも心機一転、新たな 気持ちになるタイミングです。そこで、この機会を利用して「家庭内ルール」の見直しをはかってみてください。たとえば、「ゲームをするには、宿題を終わらせてから」、「毎日15分間の読書タイムの   設定」など、また学校のノートの取り方の修正や筆記用具の中身の確認など、色々と確認や約束できる チャンスです。なんとなく新学年が始まるのではなく、お子様と新学年の過ごし方を話してみてください。また今年度も保護者様向けの「学習相談」を実施してまいります。普段の学習のことから、受験相談、くりーふに通っていなくても相談可能です。ぜひご活用ください。

2021.4「かっこいい」まつい穣

「このために1年がんばってきたんだよ。」

先日のダンスの発表会前日、長女がぼそっと言った一言。

 

発表会当日朝9時、リハーサルのためにキラキラとした衣装を身にまとった子どもたちが練馬文化センターに次々とやってきます。

「ドキドキがとまらない!」

「本番が怖い!」

発表会が初めての子どもたちからは緊張感が伝わってきます。大舞台でスポットライトを浴びる経験は人生を通してもなかなか出来るものではありません。貴重であり、緊張して当然です。長女がダンスを始めた頃を思い出します。

それがいつしか余計な緊張はなくなり、この日を楽しみに待ちわびるようになるのです。私がずっとダンススクールをみてきて気づいたことは、“かっこよくなりたい”という目標が、子どもたちにはとても大切だということです。

「かっこいい」と聞くと、

おもて向きを装うチャラいイメージを持ってしまうかもしれませんが、“かっこよくなりたい”と思うことは、そもそも人間の本能なのです。そしてそれが目標になり、努力に繋がるのです。

「先生みたいになりたい!」

「警察官になりたい!」

「サッカー選手になりたい!」

「弁護士になりたい!」

「お父さんみたいになりたい!」

みんな、かっこいい大人に憧れるものです。

 

ダンスも勉強もスポーツも“かっこいい”を目標に頑張れる様に、大人もかっこいい姿を見せていかなければいけません。それは外見だけでなく内面から出てくるものです。それが一番の教育かもしれません。

 

年に1度の発表会。とても、かっこよかったです!

 

 

2021.3「新学年スタート」中桐義博

いよいよ4月から新学年がスタートします。子どもたちにとってはお正月よりも心機一転、新たな 気持ちになるタイミングです。そこで、この機会を利用して「家庭内ルール」の見直しをはかってみてください。たとえば、「ゲームをするには、宿題を終わらせてから」、「毎日15分間の読書タイムの設定」など、また学校のノートの取り方の修正や筆記用具の中身の確認など、色々と確認や約束できる チャンスです。なんとなく新学年が始まるのではなく、お子様と新学年の過ごし方を話してみてください。また今年度も保護者様向けの「学習相談」を実施してまいります。普段の学習のことから、受験相談、くりーふに通っていなくても相談可能です。ぜひご活用ください。

2021.2「新学年に向けて」中桐義博

今学年も残すは1ヶ月となりました。色々なことがありましたが、4月からは新学年となります。

そこで、新学年(新小1〜新中1)に向けての確認と準備のお話をしたいと思います。

□新1年生…小学校に入ると毎日「宿題」が出ます。これを小学校が始まってから「毎日ちゃんとやろう」だと、ただでさえ新生活に慣れるのに精一杯の子どもに過度な負担がかかってしまいます。そこで、入学前から毎日「本を10分一緒に読んでから遊ぼう」など、「やるべきことをしてから遊ぼう」という習慣づけをしておくと、入学後の宿題にも抵抗は少なくてすみます。

□新2〜6年生…旧学年で習った漢字と計算をしっかりと身につけておきたいです。それだけ?と思うかもしれませんが、この2つが定着できていれば問題ありません。

□新中学1年生…算数は「分数の計算」を得意にしておくこと。そして、英単語を覚える練習などをしておくと非常に役立ちます。英単語は進学する中学校で使われる教科書の準拠教材が書店で販売しているので、それに出ている単語を順に覚えていくと一石二鳥です。

今学年の最後のまとめとしてご家庭でもぜひ取り組んでみてください。

くりーふマネージャー 中桐

2021.2「読書タイム」まつい穣

先月から始まった我が家の読書タイム。本来は自主的に本を読んでほしいのですが、自主的には読まない次男と三男には、平日読書した時間だけ週末にTVゲームをしていいというルールを作りました(ゲームの時間は上限2時間)。苦肉の策ではありましたが、本を読むようにはなりました。

 

「ピピピピッ、ピピピピッ」

リビングでタイマーが鳴り、今日決めた読書の時間が終わったようです。

パタッ!

「はい、終わったー!今日は60分!」

メモを取り出し、今日読んだ時間を記録しているようです。

 

翌日も、リビングで読書をしている姿がありました。

「ピピピピッ、ピピピピッ」

パタッ

「はい!終わり〜!」

よく見ると、タイマーが鳴った瞬間に本を閉じています。

「おいおい、本は話の切りのいいところで読み終えないものか?!」

「うん。大丈夫!明日、ここから読むから!」

 

次男にとっては、本の話の切りより、如何に効率よく時間を稼ぐかが大事な様です。

成功しているのか、失敗しているのか・・・。

 

週末、リビングでTVゲームをしている次男の姿がありました。

「ピピピピッ、ピピピピッ」

ゲームをする時間もタイマーでちゃんと測っているようです。

 

「鳴ったよ!」

私がそう声かけしましたが、

「ちょっとまって!切りがわるい!」

ゲームは切りよく終わりたいようです。

やれやれ。

 

追伸

「すぐに気づかずに申し訳なかったです。」

12月のコラムで書いたドローンが見つかりました。電話してきてくれたのは30代の女性でしょうか。その女性の庭に落ちていた次男のドローンを見つけて電話をしてきてくれました。

「僕のドローンがなくなりました。見つけたら電話ください」

そう次男が書いて配っていた手紙を2ヶ月間も保管してくれていたのです。

 

「何かあったらと思って手紙を保管しておいたのです。」

寒い2月にあたたかい気持ちになれました。

2021.1「国語が苦手」 中桐義博

「国語が苦手」という相談を受けます。国語が苦手とはどういうことなのでしょうか?

国語が苦手なパターンも複数ありますが、一番多いパターンが「イメージできない」です。

たとえば、お子様に以下の質問をしてください。

次の①〜③に出てくる人物は何をしているでしょうか。

① 桃はようやくマウンドに立てた。               (答え:野球)

② ゆうだいが相手ディフェンダーと交錯し、ピッチに倒れ込んだ。 (答え:サッカー)

③ 松井は中学からユーフォニアムを始めた。           (答え:吹奏楽)

これらは物語文でよく出てくる「野球」「サッカー」「吹奏楽」ですが、意外にわからない子が多いのです。何の話をしているのかわからずに読んでも、登場人物の心情を正しくイメージができるわけがありません。これは物語文としての例ですが、論説文においても同様に何の話をしているのかわからずに、ただ読んでいる生徒が見られます。この「イメージができない」が「国語が苦手」の一番多い原因になっているのです。このような場合は問題を解く以前に、文を正確にイメージできるようになる必要があります。そのためには世の中のことに興味を持たせ、どんどん情報を与えることが大切です。ご家庭で「どのように与えていけばいいのか?」と悩まれるようなら、「ハイスタCuleaf」の講座にご参加ください!「JIJIDOKU講座」や「知っておくべき社会」、「賢くなる映画鑑賞会」など様々なコンテンツを用意して賢い頭を育ててまいります。

くりーふマネージャー 中桐